生徒会の恋愛事情


楽しかった、か…


あたしは悩んだ。


「頑張りすぎて覚えてない?」


「それもあるけど、あたし、舞台出る時以外は保健室にいたし、今思うと文化祭の様子とかちゃんと知らなくて。」


「そっか。
…ありがとうね、上演してくれて。」


「そんな。
あたしは上演以外のことは何もやってないし。」


「でも聞いたよ。
沙羅がやろうって言ってくれたんでしょ。
あの時の沙羅はかっこよかったって、聖也先輩が言ってたよ。」


「え!?
聖也先輩が言ったの?
ってか何時の間にお見舞いに来てたの?」


てっきり弥先輩から聞いたと思ってた…


「文化祭の最終日、終わった後に来てくれたの。
それで、演劇部が撮ってくれたっていう劇の動画見せてくれて。」


「そうだったんだ。」


「うん。
あ、そうだ、ちょっと聞きたいんだけど。」


「うん?」


「沙羅さ、二日目の方の最後あるじゃん。
キスしちゃったの?」


「え!?」


あたしは椅子から落ちそうになった。


そっかあれ…遠目に見たらそんな風に見える!


でもキ…キスしたわけじゃ…


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