生徒会の恋愛事情


「あ、えっとあれは…そう見えるだけ。
うん、見えるだけ、大丈夫だよ!!」


「ふーん…見えるだけ?」


「そう!
見えるだけ!!」


うん、あたしは嘘吐いてない。


ちょっとだけかすれたのは事故!


「それはそれはつまらないけど…まあいいや。
で、沙羅。
沙羅は明日から学校行くの?」


「え?
そうね…もう大丈夫だし、行こうと思う。
ってかそろそろ行きたい!」


授業にも遅れちゃうし、早く復帰しないと生徒会に迷惑かけちゃうし。


「そうよね。
あたしも明後日には復帰しないと。」


「本当にごめんね?」


「もう気にしないで。
それよりヒロインやってくれて本当にありがとう。
あたしは結局何もやってないけど助かった。」


「そんな。
華羅お姉ちゃんも含めて、皆で準備したから出来たんだよ。
だから華羅お姉ちゃんも気にしないで。」


「そうする。」


そんな話をして、あたしは家に帰る。


家に帰って美羅とご飯作って、由羅お姉ちゃんが帰ってきてから一緒に食べた。


それから翌日の用意をする。


鞄の中に、今日貰った診断書はきちんと入れておいた。


これでもう休んでくれとは言わせないぞ、と思いながら。



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