生徒会の恋愛事情
「でも、女子からしたらあのシーンは忘れられないよ。
そんなの、沙羅ちゃんを休ませたって、戻ってきたらぶり返しちゃうに決まってるでしょ?
沙羅ちゃんが弁明しないと収まらないって。」
菖蒲ちゃんはそう言って、机の上に腰かける。
「まあ、そうかもしれないけど…生徒会的にはもっと穏便にことを運びたかったんだって。」
「無理無理。
早阪君、乙女心とか全然分かってない!」
「な!」
「でも、気遣ってくれてありがとう。」
あたしは光唆に言った。
「そりゃ、学校来た瞬間びっくりしたよ。
でも、菖蒲ちゃんも一緒に話してくれたし、もう大丈夫。」
「沙羅が良いならいいけど…」
「うん。
だからもう気にしないで。
菖蒲ちゃんもありがとう。」
それからあたし達は教室に戻ることになった。
でも、菖蒲ちゃんが職員室に行かないといけないの忘れてたって言って、職員室へ。
だから、あたしは光唆二人で戻る。
「ねえ、光唆。
その…今回のことで弥先輩は何か言ってた?」
「弥先輩?
とにかく、早く収束させないと生徒会の活動に支障が出るかもしれないって危惧してたけど。」
「それだけ?」