生徒会の恋愛事情


その言葉で私は理解する。


あの感覚は幻じゃなかったんだ。


「気を遣ってくれる必要ないよ?」


「本当に違うんです!
その、そんな事全然!」


上手く話せない事がもどかしかった。


気持ち悪くなんかなかった。


その事言うのに必死だったの。


「…弥先輩が罪悪感とか、気にする必要ないですから!
だからその、あたしのせいで自分のこと責めるのやめて下さい!」


そう言った瞬間、あたしの心は少しだけ落ち着いた。


自分の言いたかった事の一部が出てきた感じかな?


この前から思ってた事だけど、弥先輩は色んなものを背負ってる。


弥先輩は、自分のせいじゃない事でも、自分の関わっている事全てに対して責任を感じている。


それって凄い事だと思うし、その責任感から逃げない弥先輩は尊敬に値する人だ。


でも…それって苦しい事だ。


あたしは弥先輩に苦しんでほしくない。


少なくとも、あたしのせいで苦しんでほしくない。



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