生徒会の恋愛事情
「そっか…なるほどね。」
弥先輩の表情は、先程よりもスッキリしているように見えた。
…あたし、少しは役に立ったのかな。
だとしたら嬉しいな。
「…ねえ沙羅ちゃん、ちょっと僕の考え聞いてくれる。」
「はい…」
何だろう。
「今年の修学旅行の時期って繁忙期じゃないんだ。
暇ってわけじゃないけど、ちょうど大きな行事がなくて。
インフルエンザ予防月間の準備以外だけど。」
「それって、聖也先輩が始めてくれてるやつですよね?」
「そう。
聖也さんが中心でやってくれてるあれ。
それぐらいしかないからさ…華羅たちに行ってもらおうと思うんだ、修学旅行。」
「え?」
あたしは目を見開いた。
「華羅と勇也と香里奈…文化祭とか体育祭シーズンじゃないから、3人いなくても何とか仕事を回せると思って。
残りのメンバーはまた忙しくなってしまうけど。」
「忙しいのはいいですよ…でも…」
弥先輩は?
弥先輩は行かなくていいの?