生徒会の恋愛事情
あたしは生徒会のドアを閉めて、神崎会長の方を向いた。
せっかくだし話をしてみようと思ったけど、あたしは口を開けられなかった。
神崎会長は、さっきの話し合いで使っていた資料の整理をしていた。
他校での熱中症の被害に関するデータ、反対派の先生達とのやりとりの記録、体育委員会の主張…結構な量の紙が、神崎会長の前に広がっている。
なのに弱音も吐かずに黙々と整理していく姿は頼もしい。
なんて、見とれてる場合じゃない!
「あ、あの…お手伝いしてもいいですか?」
あたしは生徒会の新人だ。
ちゃんと仕事しなきゃ。。
「なら…その緑のファイルを、華羅が座っていた後ろの棚に直してもらってもいいですか?」
「はい!」