生徒会の恋愛事情
「急に脅すような事をして本当にごめんなさい。
でも、お会いできて嬉しかったです。
これからも弥にぃのことよろしくお願いします。
あと、貴重なお時間をいただいて、ありがとうございました。
今から沙羅さんのお家までお送りします。
蘭子さん、沙羅さんのお家までお願いします。」
「かしこまりました。」
絵恋さん支持の後、車が曲がったのが分かった。
時計を見ると、まだ夕方にもなっていない。
華羅お姉ちゃんには心配かけるような事を言ってしまったけど、思ったよりも早く帰れそうだった。
と思った時である。
「蘭子さん、急にどうなさったの?」
車が急停止する。
前方を見ると、同じような黒い車が前に止まっていた。
「渋滞?」
「いえ、これは…」
最後までハッキリ言わずに、絵恋さんが車から降りた。
「沙羅さんはここで待っていてください。」
蘭子さんも置いていき、絵恋さんは一人で車の前まで行く。
すると、前方の車から人が降りてきた。
「弥先輩?」
それは弥先輩だった。
でも…いつもの弥先輩じゃない。
先輩は…いつもよりも怒っているように見た。