生徒会の恋愛事情
あたしは大した事してないけど、資料の整理はかなり早く終わった。
「神崎会長、終わりました。」
「ありがとうございます。
おかげで早く終わりました。」
「いえ…」
なんだか居心地が悪い。
先輩である神崎会長に敬語を使われると、疲れてしまうというか。
頼れる優しい人だとは思うけど、少し壁を感じてしまう。
「あの、神崎会長…」
「何ですか?」
やっぱり丁寧語だ。
「えっと…お願いってわけではないんですけど、なんて言いましょうか…」
「遠慮する必要なんてありませんよ。」
これは正直に言うしかない。
あたしは意を決して言ってみる。
「敬語で喋るのやめて下さい。」