生徒会の恋愛事情
弥先輩と付き合うって、本当は凄く大変な事なんだ。
漫画みたいに甘い恋愛なんて出来ないだろう。
実際、あたし達は堂々とデートしたり、公衆の面前で手を繋ぐ事さえできないのだ。
それでも、あたしは弥先輩が好き。
弥先輩は、こんなあたしのことを想ってくれている。
それならあたしは…弥先輩の傍にいたい。
辛い事、困る事、耐えないといけない事、沢山あるだろうけど
弥先輩と一緒にいたい。
この気持ちは何があってもずっと変わらない。
あたしはそう確信できた。
「約束だよ。
危なさそうな事は絶対にしない。」
「はい。」
「どれだけ気を付けても、何かある時は、僕が絶対に沙羅ちゃんの事守るから。
だから、何かあったら絶対に言うんだよ。」
「はい!」
あたしがそう返事をすると、弥先輩はあたしを優しく抱きしめてくれた。
この温もりがある限り、あたしは絶対に無理をしない。
ちゃんと考えてから動く。
あたしはそう決めたんだ。