生徒会の恋愛事情


「ってわけで、今年の冬休みはどうするの?」


翌日の生徒会で、華羅お姉ちゃんが弥先輩に聞いてくれた。


席から遠いストーブが恋しくてたまらない気持ちと、年末年始の予定が気になる気持ちが重なって、なんだか落ち着かない。


「ちょうど皆さんに予定を聞こうと考えていたところなんです。
皆さん、今年の冬休みの予定を教えてください。
勇也からお願いします。」


「おう。
俺と兄貴は基本同じスケジュールだ。
終業式終わったら家に帰って、すぐにドイツに行って、25日に帰ってきてクリパに参加だ。
って、25日は弥のところパーティーだ。
その後は29までなら生徒会にも来れる。
でも年明けたら始業式まで厳しいな、色々回るから。
俺の家は以上。」


「分かりました。
聖也さんはともかく、勇也は26から29までは宿題しないといけないでしょうから来れないでしょうね。」


「それは全員だろ?」


「いや、勇也は特にです。
そうじゃないと始業式に徹夜で来られそうですからね。
じゃあ小百合さんお願いします。」


「私は22日は大丈夫んだんだけど、23日は出かけないといけないの。
24、25はクリスマスパーティーで…って、私も25日は弥君のところね。
それで、26日からはイタリアに行って、1月4日までは日本にいないの。
その後は聖也くんたちと同じで、始業式まで顔出せそうにないわ。
香里奈ちゃんは?」


「あたしも小百合さんと似てますね。
23日は親戚で集まる予定で、24日と25日がパーティーで。
あれ?あたしも今年は弥君の家のパーティー出席だったかな?
それで26日と27日は何もないけど、28日からアメリカ行かないとで、お正月は向こうで過ごす予定になってます。
あとは…皆と同じで、挨拶回りがあるから、始業式までって感じです。」


先輩たち、当たり前のように海外に行くんだ。


お金持ちって大変そうだけど、凄い。


あたし、パスポートさえないんですけど。


「華羅と沙羅ちゃんは?」


弥先輩に促される。


あたしと華羅お姉ちゃんのどっちが答えてもいいはず。


でも…あたしが弥先輩と目があって、答えてって言われてる気分になったから、あたしが言ったんだ。


「あたしと華羅お姉ちゃんは…何もないです。
三が日のどこかで、初詣行こうかって家族と話しているぐらいで。
光唆も多分同じだと思います。」



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