生徒会の恋愛事情


「今年最後の生徒会だっけ?
頑張ってね!
よいお年を!」


「神崎先輩によろしく言っておいてね!」


「平井!
平井の姉さんにもよろしく言っておいてくれ!」


「沙羅ちゃん、良いお年を。」


クリスマスやお正月といった楽し気な話題に花を咲かせながら、クラスメート達は話の合間にあたしに声をかける。


今日で今年会うのが最後っていう人が殆どの中、挨拶…まあお願いの人もいるけど、クラスの皆と一言でも話せるのは嬉しかった。


次々と帰っていく彼らに手を振ってから、あたしは生徒会室へ向かう。


今日が今年の生徒会活動の締めくくりだ。


締めくくりって言っても、年末の挨拶と、来年の予定の確認と、始業式の準備をやれるだけやっておこうってぐらいだ。


年末だとどの委員会も活動してないし、先生達も余計な仕事増やしたくないらしい。


だから生徒会ができる事も限られて、これぐらいしかやる事ないんだよね。


だからこそ、聖也先輩と勇也先輩がいなくても大丈夫なんだけど。


全員集まってから、始業式の挨拶文の見直しとかして、気付いたら夕方になっていた。


って言っても、今日は冬至だから日の入りが早いので、そんな遅くまで時間がかかったわけではない。


だからこそ、今年の生徒会ももう終わりか…としみじみ思う。


「皆さん、今年一年間お疲れさまでした。
そしてありがとうございました。
今年は行事のスケジュール変更などもあって、大変な事も多々ありましたが、皆さんのおかげで乗り切る事ができました。
ありがとうございます。
25日にまた会えるので、良いお年をという挨拶は今日は控えますが、冬休みはそれぞれ忙しいと思うので、体調の方は気を付けてください。
くれぐれも始業式を欠席という事はないようにお願いします。
というのを生徒会長からの年末挨拶したいと思います。
一年間お疲れさまでした。」




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