生徒会の恋愛事情


「もしよろしければ、今度一緒にお食事でもどうでしょうか?」


「あた…私とですか?」


「勿論。
将来有望な方とは早いうちからお近づきになりたいからね。」


…これが弥先輩が言っていた事かな。


注目されてるってやつ。


「ありがとうございます…」


大人からあたしがどう映っているか知らないけど、こんな時の対処法を知っているような凄い人間ではないです。


「でも、小金井さんもお忙しいのでは?」


「忙しいって言っても、素敵なお嬢様とお茶する時間はありますよ。」


…これ、弥先輩に相談した方がいいよね。


でもとりあえず返事しないといけない。


どうしよう。


そんな時である。


「沙羅!」


「華羅お姉ちゃん!」


遅いあたしを探しにきたのか、華羅お姉ちゃんがこちらに向かって小走りで来る。


「沙羅…こちらの方は?」


華羅お姉ちゃんがあたしを守るように横に立つ。


警戒しているのがよく分かった。



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