生徒会の恋愛事情
見回り
それから少しして、見回りの時間になった。
ずっと生徒会室にいたから分からなかったけど、外はもう暗くなっていた。
廊下の電気も消されていて、頼れるのは職員室から漏れる明かりぐらいだった。
「まずは、マスターキーと懐中電灯を取ってくるんだ。」
弥先輩から見回りの手順を教わりながら、あたし達は夜の学校内を歩いていく。
特に異常はなかったから、スムーズに事は運んだ。
「いつも何もないんですか?」
「ほぼないって感じ。
窓が開けっ放しとかはよくあるけど、何かが破損されてるとかは、今のところ見た事ないな。」
「そうなんですか。
あ、次は保健室ですよね?
あたしが見てきます。」
ずっと弥先輩が前に歩いてやってくれた事をあたしもやろうって考えた。
「じゃあ宜しく。」