生徒会の恋愛事情
2年目だけあって学校のこと、生徒会のこともよく知っている。
勇也先輩は、聖也先輩から色々聞いてるから余計にそうなのかもしれない。
その分、責任の大きい仕事ばかり抱えている。
そんな先輩達が凄いって弥先輩に言ったら、来年はあたし達がやるんだよって言われた。
あたしなんかに出切るのかとても不安だ。
でもだからこそ、将来のことを不安がるよりも、今の事を真剣にやらないといけないと思う。
これ以上、やる事を増やしちゃ迷惑かけちゃうから。
そんな話を、あたし達3人は延々と話していて、気が付けば2時間弱話していた。
そして、生徒会役員としての最後の質問がこれだった。
「うちの娘に何かアドバイスはあるかな?
そうだな…華羅さんから。」
「そうですね。
とりあえず覚悟して下さい。
先輩や同期の子達は私達とは違って、この生徒会の目的や入ってからの事をある程度知っていながら入会していますけど、それでも、特に最初の1年間は想像以上だと言っています。
これまでにもお話ししましたが、ハッキリ言ってキツい事だらけです。
だから覚悟を決めて入学式に来て下さい。
初日は入学式ですから。」
「あたしは…姉と真逆の事を言うかもしれませんが、楽しんでほしいです。
姉の言う通り覚悟は決めてから来てほしいです。
何も知らされないでいきなり生徒会に入ると、悩む事も多いですから。
でも本当にやりがいあるんです。
ここまで色んな事が出きる生徒会って、他の学校ないですし、ここでしか出来ない事、辛い事も沢山ありますけど、小金井さんのお嬢さんとも一緒に楽しみたいです。」
あたしが話し終えると、小金井さんはニコニコと笑っていた。
逆にあたし達は笑えなかった。
何かまずい事を言ってしまったのではないか、ここに来て不安が押し寄せてくる。
華羅お姉ちゃんは、少なくともあたしの中では完璧な返答をしていたから、失敗したとしたらあたしだ。