生徒会の恋愛事情
だがあたし達はその瞬間忘れていたのだ。
あたし達が生徒会役員としてあの場に行ったという事を。
「どうしよう…本当にごめんなさい。」
「絶対生徒会の評判下げちゃいました。」
翌日に華羅お姉ちゃんとあたしは生徒会室で土下座して謝った。
そして昨日にあった事を全部正直に話した。
「沙羅達の母ちゃん、セレブ婚とかマジかよ。」
一番驚いたのは光唆だった。
そして先輩達が何か言う前に、光唆は何もしていないのに一緒に頭を下げてくれた。
「華羅と沙羅にとって、それぐらい大事な事だったんです。
許してやって下さい。」
「待てよ光唆、俺たち誰一人怒ってねえぞ。」
勇也先輩の言葉に、三人とも顔を上げた。
見ると、誰も怒った顔はしていない。
いやでも、顔に出していないだけで本当は呆れたり怒ったりしているのではないだろうか。
だって先輩や卒業生の方々が築いてきた生徒会の尊厳を壊してしまったのだ。
もしかしたら今後、あたし達みたいな普通の人は生徒会に入ってはいけないとか、そういう感じにになるかもしれない。
下手したら、これだから平民とは交わるなとか、そういう感じでこの生徒会の制度がなくなるかもしれない。
先輩達に怒られるだけでがすまない事が待っている。
あたしも華羅お姉ちゃんも怖くて仕方なかった。