生徒会の恋愛事情
「沙羅ちゃん、悪いんだけど…」
神崎会長が、困ったようにあたしに笑いかける。
「…すいません!!」
あたしは全速力で神崎会長から離れた。
あろうことか、あたしは神崎会長の腕にしがみついていたのだ。
「ごめんなさい!」
あたしは顔を真っ赤にしながら、神崎会長に頭を下げた。
「謝らないで。
嫌じゃなかったんだよ?
でも蛇持先生に撮られたら面倒だから。」
「心配しなくても、悪用なんかしないって。」
「…信用しかねます。」
「えー。
神崎ってもっと素直で可愛い子だと思ってたのに。
平井、こんなふうになったら駄目だよ?
…って、あんまり見回りの足止めしちゃ悪いか。
私が寝てたぐらいだし、ここは大丈夫だから次行ってきな。」
「ありがとうございます。
おやすみなさい。」
「さようなら。」