生徒会の恋愛事情
その後は、変わった事なんてなかった。
生徒会室に戻り、荷物を取ってから、職員室に鍵を返しに行く。
職員室にはもう殆ど人がいなかった。
残っている先生たちから労いの言葉を受け、あたし達は学校を出た。
「弥先輩、お疲れ様でした。」
「お疲れ。
ごめんね、今日入会してくれたばかりなのに。」
「いえ。
もう生徒会役員ですから。」
「頼もしいね。」
そう言って、弥先輩は頭を撫でてくれた。
あたしは体が固まってしまった。
同時に、顔が熱くなってくる。
「そ、そんな事ないです!
まだ入りたてで全然何も分かってないですし!
…これから宜しくお願いします。」
あたしが慌てて言うと、弥先輩は手を離して、宜しくと言った。
「さてと、帰ろうか。
沙羅ちゃんの家はどっち?」