生徒会の恋愛事情
この瞬間に気付いた。
誰かを大切にするって、その人のために悩み続ける事ではないだろうか。
他に沢山考えないといけない事がある中で、その人の事を考える。
小金井さんがお母さんを想って、考えて色んな提案をした事
お母さんがあたし達の事を考えて、由羅お姉ちゃんを通じてあたし達の事を見守ってくれていた事
生徒会の皆が、生徒全員がどうすればより良い学生生活を送れるか考えて、日夜活動している事
恋愛だけじゃなく、家族も、顔を知らない人達の事も、大切にするってきっとそういう事だ。
大切だから、信じていけるし、考える事をやめようとしない。
「弥先輩。」
「どうしたの?」
「あたし、弥先輩が…好きです。
これからもずっと好きだと思います。
でも今のままじゃ、弥先輩の隣に良い人間にはなれないと思うんです。
沢山勉強も必要だし、身に着けないといけない事もあると思います。
考えられる事は何でもやりますから、一緒にいさせて下さい。」
弥先輩の隣にいるって、本当に難しい事だと思う。
でもあたしは隣にいたい。
だから沢山考えて、行動するの。
誰よりも大切な、弥先輩のために。