生徒会の恋愛事情
あたしが言い終えると、弥先輩は一旦あたしから離れた。
そして改めて、両手であたしの両手を握る。
「沙羅ちゃん、一緒に変わっていこう。
変わるって簡単じゃないし、今お互いが好きにところが変わってしまうかもしれない。
でも僕も沙羅ちゃんが好き。
変わってしまったとしても、僕も沙羅ちゃんへの気持ちは変わらないって断言出来る。
僕の方こそお願いします。
これからもずっと、変わってしまう僕と一緒にいて下さい。」
「はい。」
未来の事なんて分からない。
この先日本がどうなるかとか、あたしの人生がどう変わるかとか、考えたところで、その考えもきっと違う。
そういう事じゃなくて、これからどうしていきたいかとか、大切な人のために何ができるかとか、そういう事を考えたい。
未来の事だけじゃなくて、今の事も考えたいし、大切にしたい。
未来の弥先輩も、今の弥先輩もどっちも同じぐらい大切にしたい。
きっと今の弥先輩も、未来の弥先輩も、どっちも素敵で、愛しいから。
あたしも弥先輩の両手をギュッと握る。
この温かみと愛情に誓います。
平井沙羅は神崎弥さんと共に歩んでいくために、生涯考え、行動し、変わっていく貴方を信じて、愛していきます。