生徒会の恋愛事情
「では、文化祭の事はこれくらいにして。
1つ提案なんですが、勉強会をしてみませんか?」
弥先輩が言うと、皆で顔を見合わせた。
弥先輩が言った勉強会とは、中間テストに向けてのものだ。
日曜日に誰かの家に集まって、分からない事を聞きながらやろうという事だ。
「うちは無理だよ!
家狭いから、8人も入らない。」
華羅お姉ちゃんが言った。
確かに、あたしの家は姉妹4人でいっぱいいっぱいの広さだ。
「あたしの家も。
日曜日に弟が彼女を連れてくるみたいだから。」
香里奈先輩の家も駄目で、聖也先輩と勇也先輩の家も、小百合先輩の家もお客さんが来るから行けなさそうだ。
「良かったら僕の家に来ませんか?
両親は出かける予定ですし、兄弟もいませんから自由に家使えますし。
って、僕が言い出したんですよね、すいません。」
「弥君の家、行ってもいいの?」
目を輝かせた香里奈さんが身を乗り出そうろしている。
華羅お姉ちゃんも、そわそわしているように見えた。
あたしはよく分からないけど、弥先輩の家に行けるのが楽しみだった。