生徒会の恋愛事情
先輩達の秘密
それは金曜日の事だった。
いつものように生徒会があって、あたしは普段通り生徒会室に向かった。
ドアの前に立つと、中から話し声が聞こえた。
「おい、いいのかよ。」
「何がですか?」
勇也先輩と弥先輩だった。
「何がって…今度の日曜日の事に決まってるだろ!
早速1年の奴らに素性を教える気か?」
「いけませんか?
いずれは話す時が来るのに、必死になって隠す必要なんかないでしょう?」
…隠す?
何の事か、あたしには見当がつかなかった。
「!
ったく…俺はまだ言わないからな。
バラしたければ自分の事だけにしろよ!」
自分の事だけ…勇也先輩も弥先輩も、何か秘密を抱えてるって事?
「沙羅ちゃん?」
あたしははっとして振り返る。