生徒会の恋愛事情
翌日、華羅お姉ちゃんと光唆とあたしで学校の正門前まで行った。
「華羅姉も沙羅も…やけに楽しそうだな。」
光唆が目を細めてあたし達を交互に見る。
「そう?」
華羅お姉ちゃんがニコッと笑った。
光唆の言う通り、華羅お姉ちゃんは楽しそうだ。
いつもよりお洒落してるし、当番でもないのに朝食作ったりもしてた。
「2人共、勉強しにいくって分かってるのか?」
「分かってるよ。」
姉妹でハモると、光唆にため息を吐かれた。
正直に言うと、楽しみだ。
だって誰かの家に行くなんて、それこそ光唆の家ぐらいしか行った事ないもん。
「絶対に分かってないな…華羅はいいけど。」
「何て?」
聞こえなかったあたしが聞き返すと、光唆は何もないって言った。
「そう?」
答えなさそうだったから、あたしはそれ以上聞かなかった。