生徒会の恋愛事情
何処かヘソ曲がりな光唆の事は気にせず、あたし達は学校まで歩く。
あたし達が着いた頃には、殆どの先輩方は既に集まっていて、弥先輩だけがまだだった。
「おはようございま…す?」
あたしは先輩方を前に目を丸くした。
今日は全員私服である。
先輩方は皆お洒落で…明らかに良い服を着ているように見えた。
休み時間に友達に見せてもらうファッション誌の服なんかより、大人っぽくて高級感がある。
あたしは自分の服装を見て焦った。
光唆は普通だけど、あたしや華羅お姉ちゃんは決して余裕のある生活をしていない。
だからあんな良い服も持ってないし、第一、誰かの家に行くのに普通の格好じゃ駄目なの!?
「先輩達、センス良すぎですよ!」
光唆もあたしとあまり変わらない感想を抱いたらしい。
自分の服装と先輩方の服装を何度も見比べている。
「そう…かな?
でも光唆も沙羅もイケてるよ!
勿論、華羅も。」
「ちょっと香里奈ー。
あたしだけついでみたいに言わないでよ。」
「心配するな。
華羅も十分綺麗だ。」