生徒会の恋愛事情
3 華羅お姉ちゃんに恋人です!
あたしの恋心
「沙羅!
テストお疲れ!」
「お疲れ。」
今日、無事に中間テストが終わりました。
生徒会やってるし、勉強に手が回らないのではないかと心配になったけど、杞憂だったようだ。
勉強会以外の時も分からない事は先輩たちが教えてくれたし、正直に言うと、先生よりも先輩に教えてもらう方がはるかに分かりやすかった。
おかげで無事に乗り切れたと思われる。
だが、一つだけ無事ではない事がある。
「沙羅、本当に大丈夫か?
熱があるなら休むんだぞ。」
「もう…分かってるって!」
弥先輩の家で倒れて以来、光唆がやたらと過保護で…心配してくれるのは本来ありがたい事なんだけど…
「ちょ!
怒るなよ!」
「怒ってない!」
「相変わらず仲良しだね。」
振り返れば、華羅お姉ちゃんがクスクスと笑いながら歩いていた。
「当然だ!
俺と沙羅だぞ!」
「光唆!
声大きいよ!
…恥ずかしいじゃん。」
「まあまあ。
良いじゃん。
仲が良いなら…」
そう言って、華羅お姉ちゃんは光唆の頭とあたしの頭を撫でた。
「光唆、その仲良しにはちゃんとあたしも入ってるよね?」
「…入れてほしいなら入れてやってもいいけど?」
「えー冷たー。
沙羅、こんな男と付き合ったら駄目だよ?」
「!
何でそうなるんだよ!」
あたしは2人の会話を聞きながら、クスクスと笑っていた。
あたしと光唆は勿論友達だけど、光唆と華羅お姉ちゃんも十分仲良しだ。
「華羅お姉ちゃん達、本当に仲良しだね。」
あたしはそう言って、生徒会に入った。