生徒会の恋愛事情
「ご、ごめんなさい…」
「沙羅ちゃんは謝らなくていいよ。
こんなところで寝てた先生が悪いんだから。」
「神崎はやっぱり可愛くなくなったー!」
弥先輩はああ言ってくれたし、言ってる事も間違ってないとおもうんだけど…
「平井ちゃんは可愛いままで卒業してね!」
「はい。」
蛇持先生が寝てるのは、これで4度目だ。
いつ先生が寝ているか分からないから、今までは気を付けてた。
でも今日は、そんな事も忘れてた。
「先生、風邪引きますから床で寝るのは止めましょうね。」
「分かってるんだけど、疲れたらどうしても倒れちゃうのよね。
案外床で寝るのって心地良いし。
…さあ、ここは異常ないから次行ってきなよ。」
蛇持先生がヒラヒラと手を振るのを見て、あたしと弥先輩は保健室を後にした。
「すいませんでした。」
「沙羅ちゃんが気にする事ないよ。
普通は床で寝るもんじゃないし。」
そうだけど、でもあたしは忘れてたんだ。
昨日までならちゃんと覚えていたであろう事を。
…明日からもこんな感じだったらどうしよう。
あたしは悩まずにはいられなかった。