生徒会の恋愛事情
「たっだいまー!」
「美羅、お帰り。
雨大丈夫だったの?」
「うん。
最後はちょっとヤバかったけど、全然平気!」
そう言いながら美羅が冷蔵庫に買った物を入れていく。
その背中からは、楽しげな雰囲気が伝わってくる。
ワクワクするような事があるのだろうか。
「美羅、何かあったの?」
あたしは洗い物を終え、タオルで手を拭きながら尋ねる。
「あった!
凄くあった!
沙羅お姉ちゃん見て!!」
「その前に手洗いうがいね。」
「はーい!」
美羅が洗面所へ行くのを見届けると、あたしは微笑んだ。
ああは言ったものの、そんなに良い事なら早く聞きたい。
そう思っていると、家族がもう1人帰ってきた。
「ただいまー。
雨ヤバいよ!
沙羅、洗濯干してないよね?」
「お帰り。
今日は雨だから部屋干し。」
帰ってきたのは由羅お姉ちゃんだった。