生徒会の恋愛事情
キーンコーンカーンコーン
チャイムの音が、空腹の主張を上手いこと消してくれた。
午前の授業も終わって、やっとお昼ご飯が食べられる時間になった。
今日は生徒会もないし、クラスの友達と食べようかなって思ってる矢先の事であった。
クラス中がざわつく。
「沙羅ちゃん、生徒会の人が来てるよ?」
後ろの席の子が教えてくれた。
「生徒会の?」
「うん。
沙羅ちゃんのお姉ちゃんじゃないかな?
あと、ハーフのイケメンのお兄さん!」
聖也先輩とお姉ちゃんだ。
あたしはお礼を言って、すぐに廊下に出た。
「華羅お姉ちゃん?」
「沙羅!
一緒にお昼食べない?
三人で。」
「いいけど…」
あたしは聖也先輩を見る。
一緒に来てくれ、彼の目がそう言っていた。
「ちょっと待ってね。」
あたしはお弁当箱を持って、騒がしい廊下に出た。