生徒会の恋愛事情


あたし達は生徒会室に来た。


なんかこの組み合わせ珍しいなって思いながら、あたしはパイプ椅子に腰掛ける。


華羅お姉ちゃんと光唆となら、よく一緒にいる。


他の先輩ともちょくちょく一緒になるけど、聖也先輩って全体の時にしか話さないかも。


「えっと…何があったのでしょうか?」


そんな聖也先輩がここにいて、なおかつ華羅お姉ちゃんも一緒なんだ。


「華羅、言いにくかったら俺が言うが。」


「あたしからちゃんと言います。
沙羅、よく聞いてね。」


「うん。」


華羅お姉ちゃんの顔がどんどん固くなる。


それにつられて、あたしの表情も険しくなっていくような気がした。


「あたしね、留学したいの。」


「え?」


「留学。
2ヶ月程なんだけど…」


華羅お姉ちゃんは続きもきちんと話してくれた。


華羅お姉ちゃんは高校生2年生が参加出来る英語のテストを受けて、全国4位になったらしい。


それで、そのテストの上位5位までの人は、タダで海外留学に行けるらしい。


華羅お姉ちゃんは生徒会役員で、夏休みだって忙しい。


でも行きたいという気持ちは大きくて、学校の先生も留学に行く事を強く勧めている。


それで華羅お姉ちゃんはどうするか悩んでいて、年上の聖也先輩と、家族であり生徒会の仲間であるあたしに相談したいのだという。




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