知っていますか?



「ふぅーん。桐田何分発?」



桐田ってのは砂田君が乗ってくる駅。



「7時10分ぐらいかなぁ」



「はやっ!!」



砂田君は言いながらもまだ鞄をごそごそしていた。



その時、学校のある駅についた。



あたしは慌ててギターを背負った。



その時、砂田君が何かをあたしに渡した。







この展開は?






もしかして、漫画とかで良く見るアドレスとか貰っちゃうやつ?!



一瞬であたしはそんな妄想に取りつかれた。








しかし、砂田君の手にあるものは可愛いワ二のぬいぐるみだった。








チェーンがついてて鞄などに付けれるタイプの。




「え?!」



「それやるわ!昨日取ってなかなか気に入っとんやで!」



八重歯をむき出しにして笑って言った。



「あははは」



あたしは思わず笑ってしまった。



差しだされたものが、ワ二のぬいぐるみで、



それを本当に嬉しそうに笑って渡す、砂田君が可笑しくて。






愛おしくて。






「ありがとう。」





やっと砂田君の顔を見て言えた。



砂田君はちょっとだけ間をあけて、



「また明日な!」



とまた笑って行って違う方向へ去って行った。



あたしは貰ったワ二が嬉しくて嬉しくて、思わずぎゅっと抱きしめてしまった。





< 16 / 16 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

未来の行方
remichqm/著

総文字数/2,336

恋愛(学園)7ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop