知っていますか?
一番?あたしが?なんで?
「なんでっ?!」
思わず声にでた。
「千絵梨後輩にも人気じゃーん。しっかりしてるように見えるしー。」
クラスメイトの優が言った。
見えるって。どうせ私は見かけ倒しですよっと。
そう、本当はしっかりなんかしてなくて。おっちょこちょいな部分も多い。
「って事でがんばれよー。」
そう高らかに言うと谷は手を振って教室を出て行った。
最悪。ついてない・・・。
一週間後。あたしは他のクラスの子と一緒に選挙にでた。
5クラスまであるので出てきた人は5人。
中には、去年同じクラスで仲良かった美紀も居た。
この一週間、演説の練習やらなんやらで忙しくて、朝の電車では寝てしまっていた。
砂田くんの顔を見ていない。っていうかあたしの寝顔下手したら見られてるよね・・・。
恥ずかしーっ!!
・・・。砂田くん、あたしの存在すら気づいてないだろうし、見てないか。
そんな事を思いながら舞台に立った。
軽音部のライブで舞台に立っているせいか、あまり緊張せず演説ができた。