ドメスティックバイオレンス【中編】
まずは両親へ手紙を書いた

今までのこと、これからのこと

彼から何らかの連絡があるかもしれないからいき先はつげず

そして、会社へも退職願いを書いた

信用できる上司には連絡し事情をきちんと話した

上司はなんとなく感づいていたと

『なにもしてあげられなくてすまなかった』といわれた

また涙があふれた





迷惑をかけた管理人さんにも連絡をした

私が入院できたのは管理人さんのおかげ

私の下の部屋に住んでいた管理人さんは

あの日、ものすごい音で何かあったと判断して救急車と警察へ連絡してくれたから

お礼をいい、部屋を引き払いたいと

部屋の荷物の処分もお願いした

管理人さんはすべて承諾してくれ

『もっと早く気づいてあげられたら怪我しなくてすんだのに、悪かったね。体に気をつけて頑張りなさい』といってくれた

私はもう涙がとまらなかった





優しい人たちに気づかず頼らずにいたのは私

まわりに助けを求めることを怖がってたのも私

そのことに気づき涙がとまらなくなってしまった






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