アニサーコンチェルト♪【番外編】~オレが守るヤツは1人しかいねぇけどっ?!なにかっ?!~
有言実行
アフレコが再開され、スイッチが入ったオレは、今日の出番分はノーNGで滞りなく終えた
スタジオを出る時、まだ録り分が残っている君塚の方をチラリ見ると
君塚もこちらを見て、フッ、と笑った
ただ、いつもの小馬鹿にしたような笑いではないと君塚の表情でわかった
そして、事務室にいる社長のところに行き、マナカのいる病院へ行くことを告げ合宿所をでた
「潤!」
振り返ると、三ツ井さんが駆け寄ってきた
「オレも、会社に戻るから、一緒に乗ってけ!車持ってくるからここで待ってろ」
「そうなんすか? ありがとうございます」
玄関で三ツ井さんを待ってると、胸ポケットに入れていたスマホが鳴った
ディスプレイを見ればマサコだった
『もしもし、二郎ちゃん?』
「あぁ、マサコどうした?」
『マナカちゃんのお友達のシズちゃんとミゥちゃん、来てくれたのよ
彼女らのことはマナカちゃん、ちゃんと覚えていたわ』
「そうか、良かった マサコ、これから病院戻るから、彼女らによろしく言っといてくれ」
『えぇ、わかったわ、気を付けてね』
「あぁ、じゃぁ、あとで」
マサコとの通話が終わると同時に三ツ井さんの運転する車が玄関に停まったので
後部座席に乗り込んだ
「お願いします」
ハイブリッドの車は静かに走り出し、マナカの病院へ着くまでオレは、ゆっくりと瞳を閉じた