アニサーコンチェルト♪【番外編】~オレが守るヤツは1人しかいねぇけどっ?!なにかっ?!~

2人がオレに言うということは、マナカの記憶回復のことだろう


「なにか、いい方法を浮かんだんですね?」


部屋の前では、マナカに気づかれてしまうので、
ナースステーションの隣のフリースペースへ移動した。


「それで、どんな方法ですか?」


備え付けてある椅子に座り、2人に聞く。


「はい、それには、立川さんと瀬奈さんのお力をお借りしないと、出来ないことなんですが…」


オレと瀬奈さんの力…、なんだろう…


「立川さんと、セナ、マナカさんが出逢ったいきさつをドラマCDに出来ませんか?」


「ど、ドラマCDすかっ?!」

なんと! オレらが考えもしないことをよく考えたなと関心する。


「そうです。ドラマCD。
ご存知の通り、セナは瀬奈秋人さんのファンです。
 
今日、セナと話してて、自分が瀬奈さん大好きはちゃんと覚えてるんです。
さりげなく、立川さんのことを話しの中にふってみたんですが…まるまる覚えてなくて…
それには、立川さんのことをきちんと思い出してもらうべきだと思ったんです。」


「お二人の出逢ったエピソードを、立川さん本人でなく、
瀬奈さんに演じてもらい、それが瀬奈さんでなく立川さんであることを
セナ自身に思い出させよう、という方法です」


シズさんが話し終えるとすぐにミゥさんが付け足す。
すでに、彼女らはオレにきちんと説明できるように事前に考えを纏めてきたことが
会話の中で理解できた。

マナカにとってはかなり、荒療治になるかもな方法…
でも、やってみる価値はあるのかも…


「そうですね、いいかもしれません。一度、瀬奈さんに相談させてもらえますか?」


「はい、もちろんです。私たちの考え聞いてくださってありがとうございました じゃあ、私たちはこれで。」


二人はオレに会釈してエレベーターに向かっていった。


オレが話した言葉、とった行動を、たとえ声だけとはわかっているけど
瀬奈さんがやる、ということ…
少し、複雑な気持ちだった


だけど、これもマナカのためだ。






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