アニサーコンチェルト♪【番外編】~オレが守るヤツは1人しかいねぇけどっ?!なにかっ?!~
1時間後。
事務所のドアが、いつもより勢いよく開いた。
「潤はいるかっ?!」
いつもより数段大きな声が事務所内に響く。
「はーい。 ココ、っすよー」
ソファで、スマホを触ってたところだった。
ずんずん、と社長が突き進んできてテーブルを挟んでオレの前にドスン、と座った。
「ツアー、中止だ。
大野から聞いたと思うが、音源堂の不祥事だ。
一番のスポンサーだったからな…。」
やっぱり…。
「それでだ…。
ツテのツテを使って…だな…」
なんだ? いつも口を挟ませないくらいに勢いよく話す社長が、戸惑ってる…?
「なんです? 他になんか問題でもあるんすか?」
社長の顔をじっと見た。
「あー。まぁ、仕方ない。いずれはわかるからな。
音源堂の変わりを、杉山出版が引き受けてくれた。」
「はぁっ?!!」
マ、マジで…か?
杉山出版は…
オレんち…だ…。