アニサーコンチェルト♪【番外編】~オレが守るヤツは1人しかいねぇけどっ?!なにかっ?!~
#オレが守るのは…
急遽変更になった日本でのファンミーティングも無事最終日を迎えた今日、
早めに産休に入っていたマナカが昨日と今日、舞台袖と楽屋から
オレたちを見守ってくれている。
ミニライブが終わると、香坂マネージャーと一緒に
タオルとスポーツドリンクを手渡しにくる。
ステージは、コードやいろんなものがあり、危ないから
そこまでしなくてもいい、と言っても
体を動かさないと体重が増えたら困る!と
言ってきかない。
マナカらしいといえば、マナカらしいけど…。
オレがスポーツドリンクを飲み終えると
額の汗をタオルで拭ってくれる。
「潤、あとは、握手会だけだね。頑張って!」
オレの乱れた髪を、両手で直し微笑む。
「あぁ、今日が終われば、ゆっくりできるからな!」
そうさ! やっと!やっと!
マナカとゆっくり一緒にいられる時間がくる!!
今すぐにでも抱きしめてキスしたいのを
グッと我慢する。
汗をかいたTシャツを今回のミーティング用のTシャツにすばやく着替えると
あと10分ほどで握手会の準備が整う、とスタッフの声がした。
「潤、私、楽屋に忘れ物しちゃったから、ちょっと行ってくるね」
「は?! なに忘れたの?あとにしろよ」
「ううん、すぐだから」
少し、心配だったけど、マナカも言い出したら利かないことを知ってるから
「階段とか、気をつけろよ、待ってるからな」
しぶしぶ、舞台袖を離れるマナカの背中を見送った。