ただ、名前を呼んで

祖母のその白くて細い腕に抱きしめられて、改めて自分を恥じる。

僕はこんなにも愛されてるのに。守られているのに。

僕はどうして上手く愛せないんだろう。守りたい人を守ってあげられない。


僕らの声が聞こえたのか、慌てたような表情で祖父が飛んできた。


「どうかしたか!?何の騒ぎだ!?」


僕は密かに腹をくくった。
今日あった事、二人に話そう。

怖いけど、僕自身も向き合わなければ。
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