無愛想な彼に胸キュン中
「三枝!」
椎木くんにデートに誘われてから数日後の日曜日。
駅前で待っていたあたしに聞こえたのは、椎木くんの声。
「ごめん、待った?」
「ううん。今、来たとこだよ」
本当は、ウソ。
楽しみにし過ぎて早く着きすぎちゃったの。
今日の服、変じゃないかな。
あたしは自分の服装を見た。
白のブラウスに、ネイビーのスカート。
あんまり女の子っぽい服は苦手。
だけどオシャレしたかったんだ、椎木くんのために。
「今日、可愛いね」
「え」
「行こうか」