無愛想な彼に胸キュン中
でも椎木くんはそんなあたしに笑顔を向けてくれた。
いいよ、って言ってくれた。
あたしはそれだけですごく嬉しいんだ。
だけど椎木くんを見ているはずなのに、ときどきアイツ……青葉の顔がちらつくのはなんで?
……ううん、だめだ。
そんなこと考えないで、今日は楽しもう。
せっかく椎木くんがあたしに付き合ってくれてるんだから。
―――楽しみだな。
にやけるあたしを、通りがかった人が怪しそうに見た。
……いけないいけない。
笑顔をかみ殺しながら、あたしは更衣室に入った。