無愛想な彼に胸キュン中
夢中、ねぇ。
あんな無愛想で、助けたのにありがとうも
言わないやつのどこがみんないいんだか。
あたしにはさっぱり。
まぁ確かに――……。
頬杖をついていると、廊下が騒がしくなった。
徐々に見えてくる、無造作な黒髪。
人だかりの中でも目立つ、
頭1つ飛び抜けた綺麗な顔立ち。
確かにイケメンだとは思うよ?
だけどやっぱり、あの性格はない。
あたしの中では論外。
だってあたしが憧れているのは
あんな人じゃないし。