君といた夏
みんなが大好きだよ
《玲奈side》
「涼?」
ずっと抱きしめたまま、涼は離そうとしない。
「なんか……恥ずかしい」
「まだ、俺を好きか?」
なんて不安そうな声。
普段は言えないのに、思わず言ってしまう。
「大好きだよ。」
「ふっ……そうか。」
あ、これは……もしかして。
「残念、俺の勝ちだな。
俺は愛してる。」
俺様な態度に戻る涼。
まあ、いっか。
涼が元気を出してくれたなら。
「よいしょっと……」
「えっ?!……え!」
体を突然持ち上げられ、向きが強制的に変えられる。
「恥ずかしいよ……」
気付けば、ベットに座る涼の足の間……つまり涼の体に包まれるようにして座っていた。