君といた夏



「ならいい。」




私を包んでくれる温もりが、今はいるから大丈夫。



大好きな親友も、彼氏も、出来たから大丈夫。



もう1人じゃないと知ってるから大丈夫なんだよ。





「でも、まだ問題は残ってる。」




愁くんの言葉で、再び緊張が走る。




「涼太は、誰から俺と玲奈のことを聞いたんだ?」



「………ちっ」



涼は忌々しそうに、舌打ちをした。




「……野々崎 日向だ。」





その言葉に、私の体はびくっと反応する。



日向……ちゃん…



かつては友達だった。



でも、今は……



< 125 / 168 >

この作品をシェア

pagetop