君といた夏
「ならいい。」
私を包んでくれる温もりが、今はいるから大丈夫。
大好きな親友も、彼氏も、出来たから大丈夫。
もう1人じゃないと知ってるから大丈夫なんだよ。
「でも、まだ問題は残ってる。」
愁くんの言葉で、再び緊張が走る。
「涼太は、誰から俺と玲奈のことを聞いたんだ?」
「………ちっ」
涼は忌々しそうに、舌打ちをした。
「……野々崎 日向だ。」
その言葉に、私の体はびくっと反応する。
日向……ちゃん…
かつては友達だった。
でも、今は……