君といた夏
涼は微笑んで、頭を撫でてくれる。
つられて、私も笑う。
「はいはい、バカップル。
次の時間は移動ですよー。」
「お前らはどこでもいちゃつくなよ。自重しろ。」
呆れた千夏と愁くんの声に慌てて立ち上がる。
「ば、ば…バカップル?!」
「実際そうじゃない。
見ている方が暑苦しいわよ。
ほら、行くよ玲奈。」
千夏に引きずられながら、涼をもう一度見る。
「今日も一緒に帰ろうな。」
その言葉にコクコクと首を縦に振って、教室を去った。
もうすぐ、最初のイベント、球技大会が始まります。