君といた夏



バタバタ



階段を降りた先には、ドアがある。



観客席から階段を降りて、ドアをくぐれば、体育館のコートに出る。



つまり、この扉を開けば、涼が見える。




ガチャ



「りょーーーーっ!!」



何も考えず、扉を開いて涼のもとへ走り出した。



そんな私の足の前に現れた、別の足。



当然、勢いのついた私は、その足に引っかかる。




バタンッ


「っ?!」



顔から、床にぶつけ、下手に引っかかった足には痛みが出た。



「ざまぁ」


「クスクス」


「恥ずかし〜」



転んだ私のすぐ隣にいる、3人組の女の子たち。



絶対にわざとだ。



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