君といた夏
「本当に溺愛してるな……」
当たり前。
俺にとって玲奈は、死んでも生き返ってそばにいたいくらい、大切な存在だから。
「あ、やべぇ。愁、時間ねぇ!」
「急ぐぞ。」
既に準備を終えた愁は走り始める。
俺も、それを追いかけた。
ピーッ
「おっしゃ!ナイッシュー!」
「涼太、ナイッシュー。」
「お前のパスもいつも通りキレキレだな。
コート全体が見えてるみたいだよな。」
「まあな。」
相変わらず、愁とは息が合う。
なんていうか……意識しなくても繋がっている。