君といた夏
「きゃーっ!!涼太さまっ!!」
「五十嵐くん、かっこいい!!」
こっちも相変わらず、うるさい。
この間の騒動以来、流石に嫌気がさしている。
俺は、心の片隅で毒を吐きながら、俺は体育館中に視線を巡らす。
……ーーーいた。
「涼、頑張れ!」
他の女子に圧倒されながらも、大きいとは言えない声で必死に声を出している。
あー、くっそ……やっぱ、すげぇ可愛い。
俺の大切な彼女。
玲奈はいつだって真っ直ぐに純粋で。
ちゃんと守ってやらないと、すぐに汚されそうだから。
これからは、ちゃんと守って。
そんで、いつかは……