君といた夏
「れーな。久しぶり。」
………どうして、こんなことになったんだろう?
ため息をつきながら、目の前の日向ちゃんを見つめる。
目の前、っていっても……名前と同時に突き飛ばされたから、
上を向く感じになる。
顔をにやけさせながら、目は鋭く睨んでくる。
「あのさぁ、わかってやってんの?
てか、ドMなの?」
なんのことだか、さっぱりだが、彼女に突っかかるのは得策じゃないことくらい、学んでいる。
「あんた、私の邪魔してんじゃねーよ。
あんたみたいな根っからのブスと、涼太くんは全然釣り合ってない。」
ズキン、と心が痛む。