君といた夏



「バッカじゃない?私はね」



……もう…やめて。


これ以上私を惨めにしないで。



もう、一人ぼっちも、


惨めなのも、


『いらない子』と言われるのも、嫌なの…




「あんたと友達だったことを、心の底から消したいの。」




……嘘だ…と…言って。



日向ちゃんも私を否定するの?



私の脳に蘇るのは、もう一つの過去。



最悪な、場所。



みんなして……私の存在を消さないで……!!




「嫌っ!!」


「うるさい。」




再び始まる、暴力の痛み。




辛くて、苦しくて、痛くて



泣きそうで目を閉じた私の瞼に、大好きな彼の顔が浮かぶ。




助けて………涼!




< 152 / 168 >

この作品をシェア

pagetop