君といた夏
《涼太side》
もうすっかり明るい夜道。
こんな明るくても、女子高生を狙った犯罪は少なくならないわけで。
やっぱ、こんな遅くまで玲奈を待たせなくて良かった……
インハイ予選のため、バスケ部は時間の許す限りギリギリまでやっている。
さすがに、ここまで待たせるのは悪いしな。
「玲奈のやつ、ちゃんと帰ったか?」
玲奈のことを考えれば、いつだって玲奈の顔が見たくなる。
「今日は、泊まりに行くか。」
今まで歩いてきた道をUターンして戻る。
早く会いてぇな……