君といた夏
着いた学校は、薄暗く不気味な感じだ。
「くそっ……!!ここもハズレか。」
開けた教室には、誰もいない。
「あとめぼしい場所は……1階か?」
ダッシュで階段を降り、片っ端から教室を開けて行く。
「……なんだ?」
一階の東寄りの教室。
一つだけ、微妙にドアが開けられている。
……まるで、誰かが乱暴にドアを閉めたような中途半端な開けられ方……っ?!
「あそこかっ」
俺は全力で走ると、そこの扉を一気に開けて中に入った。
そして、その中の様子に心臓が止まりそうになる。
「玲奈っ!!」