君といた夏
「今のは反則じゃね?」
愁は若干頬を染めていた。
もちろん俺も。
「ったく、あいつは……///」
了解!、と言いながら頭に手を当て、手だけの敬礼の真似をした玲奈。
無意識だろうけど、玲奈が笑顔でやると破壊力がすごい。
ズッキューンとは、まさにこれだ。
「愁まで顔を赤くすんなし。」
「いや、無茶振り。」
周りを見渡せば、廊下にいる男どものほとんどが顔を赤くしていた。
「………また面倒なことになるじゃねぇか…」
「涼太も苦労してるな。」
俺は、深くため息を吐いた。